ニセモノ夫婦~契約結婚ですが旦那様から甘く求められています~
「優里、寝た?」

「颯馬さんがいっぱい遊んでくれたおかげでぐっすりです」

 お昼寝のために優里を寝かしつけてリビングに戻ると、ソファーに腰掛けていた颯馬さんが顔をこちらに向ける。

 私もひと休みしようと、颯馬さんの隣に腰を落とした。伸びてきた彼の腕が私の肩を抱き寄せる。

「優里からパワーもらったし、今度は小春で充電」

 こてんと頭を私の頭に預ける颯馬さんに、私は思わず頬を緩めた。

「颯馬さん、なんか今日は子供みたい」

「そうか? 最近、優里に小春を取られっぱなしだからかな」

 颯馬さんは冗談めかして言う。
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