今でもおまえが怖いんだ
そろそろ終了15分前のタイマーが鳴る頃だ。
これだけ顔面に汗を落とされたのだ、シャワーをちゃんと浴びたかった。

「やっぱり生って駄目かな」
タイマーが鳴りだす頃、汗をボタボタと私の顔に垂らしながら彼は言った。

「一応、本番も禁止なので……」
そう断るとなんだよーと小声で不満を言いながら彼は額をシーツで拭った。

「じゃあ、口で良いや」

まるでものすごく妥協するかのように放たれた言葉に、思わず顔を顰めそうになった。

モノを抜かれてもやはりヒリヒリと陰部は痛んだままだ。下腹部の異物感は抜けないままだ。

身を起こすと顔に落とされていた汗がシーツへと滴った。
口で咥えると案の定のゴム臭と汗の塩辛さ。

90分前よりもずっと大きくなったそれは私の口に収まりきらず、それでも無理に捻じ込まれるとげぇと喉が鳴りそうになった。

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