今でもおまえが怖いんだ
ep.04 猪口宗徳
靴を揃えに玄関へ戻ると、もう既に玄関の隅に向きを揃えてナイキのAIR MORE MONEYが飾られていた。
私の靴まで揃えられていて、すっかり先を越されてしまった。
自分のだらしなさを見透かされていることにも気付かされて少しだけ居心地の悪さを感じてしまった。
「リゲッタじゃん。これ、透子の?」
ダイニングから玄関へと出てきた宗徳さんは、揃えてくれたサンダルを指さした。
「ううん、私、23.5」
靴のサイズを口にしたら「ちっさ」と笑われた。
玄関横のシューズラックに今でも並んでいる靴たちはどれも28センチだ。
買った時に付属した箱の上に、隅々まで汚れを落とした白いスニーカーがずらりと並んでいる。
メッシュは自分で買った日のうちに伸ばしていた。
紐は1度解いてからやたら丁寧に結び直していた。
「出てったの? あの福祉事務の人」
そう言われ、私は苦笑いのままで頷いた。
私の靴まで揃えられていて、すっかり先を越されてしまった。
自分のだらしなさを見透かされていることにも気付かされて少しだけ居心地の悪さを感じてしまった。
「リゲッタじゃん。これ、透子の?」
ダイニングから玄関へと出てきた宗徳さんは、揃えてくれたサンダルを指さした。
「ううん、私、23.5」
靴のサイズを口にしたら「ちっさ」と笑われた。
玄関横のシューズラックに今でも並んでいる靴たちはどれも28センチだ。
買った時に付属した箱の上に、隅々まで汚れを落とした白いスニーカーがずらりと並んでいる。
メッシュは自分で買った日のうちに伸ばしていた。
紐は1度解いてからやたら丁寧に結び直していた。
「出てったの? あの福祉事務の人」
そう言われ、私は苦笑いのままで頷いた。