明日キミに聴かせたい
先輩は「返事がないから気になって」と自分が変なメッセージを送った事を何度も謝罪した。

「すいません。ちょっと色々思い出してしまって…」

『だよな。本当にごめん』

「先輩が悪いわけじゃ…」

『いや、誰に聞いても俺が100%悪いと思う。だって白神さんの状況考えたらそんな話なんて出来ねぇだろバーカって話じゃん…』

そう言う先輩の声はどこか暗く、続けて先輩は「でも白神さんをいじめた奴は絶対許せねぇ」と言った。

その言葉に私は「先輩がそんなこと思う必要なんてないですよ」と言うと、先輩は「自分の好きな子がそんな目に遭ったら誰だってそう思うに決まってんじゃん」とさらりと言ったその言葉に私の涙は流れを止めた。

花瀬先輩が自分なんかの事を好きなのは先輩に言われて知っている。

そして本気度も先輩からのメッセージや奈津からの話でうっすら気づいてもいた。

私の力になりたいと、白神さんが望むならどんな事でもすると言っていた。と奈津から聞いた時も実はほんの少し嬉しかったのも事実だ。



だから、私は先輩に話した。


彼女たちの事をーーーー。





< 122 / 250 >

この作品をシェア

pagetop