明日キミに聴かせたい

そして少し遅めのお昼を適当に済ませた後、再びイヤホンに手を伸ばした時、ピンポーンとインターホンが鳴り、部屋から出て玄関へと向かい、ドアを開けると「いよ!」となぜがにやついた表情の奈津が立っていた。


「あ、うん」

「どしたの?」

「え?何が?」

「何が?って顔赤いよ?熱でもあるの?」

「ないけど…」

「けど?」


頬に触れながら微かに火照る顔に思い当たらない理由を探しながらドアを閉めて鍵をかけた。

「それより奈津こそどうしたの?連絡無しでうち来るとか珍しいじゃん」

「そうだっけ?」

「そう……でもないっけ?ははは」

「毎度の事~ははは~」と笑いながら奈津は私の部屋に入り、後から私が部屋に入ってドアを閉めた瞬間に私をベッドへと押し倒すと、私の上にまたがりながら言った。




「羽流、助けて!!」と。


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