明日キミに聴かせたい

ーーーーが、早々に見つかるわけもなく、捜索は困難を極めていた。

「どこよ…」

まさかすれ違い?
もう教室に戻ってる可能性の方が高いの?
もう放課後にしようかな……と諦めかけたその時!!なんてバラエティ番組でよくあるやつ!!とテンションが僅かに上がった謎の効果音を妄想で使いながら私は手を伸ばした。


「せ、先輩っ!!」

「えっ……!?」


そのまま掴んだ制服を引っ張った勢いで私は後ろに倒れてしまった。


「きゃっ!!」


高くパンが飛んでいくのが見えた後、バタン!!と床に倒れる大きな音がして、私は床に背中を打ったはずなのだが、なのだが、い、痛く……なかったので私不死身すぎる!私不死身の子なの?なんて思いながら目を開けると、そこには見たこともないほどイケメンな男子生徒がいた。



だ、誰だこの人?!



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