俺様ホストは 溺愛率100%
「ホントに…こんなガキんちょのどこがいいのか…」
タクシーの後部座席に2人並んで座り、隣にいる大樹がボソッとつぶやいた。
「…さぁ…」
そんなの私が知りたいわ。
「流星さん、女に何百万ってほぼ毎日貢がれてるのはみるけど、貢いでるのは見たことねぇよな」
な…
何百万!?
しかも、毎日!?
想像以上の世界と金額に、クラクラする。
「流星さんみたいな男と一緒にいたら、これから他の男だと物足りなくなるわな。見た目カッコいいわ、金はあるわ、何でも買ってくれるわ」
「まぁ……確かにカッコいいのは、カッコいいですけど…貢がれるのは、ちょっと嫌だな」
「は?何で?」
「別にブランドのバック欲しいとか、贅沢したいとか思わないし…むしろ、心苦しいですよ」
ついつい、バイト帰りのタクシー代を計算しちゃうし。
来るたんびに、高級食パンやパン屋のクロワッサンでなくてもいいと思うし。
一緒にランチに行く時だって、流星さんは高級なレストランに行こうとしてるけど、私はファミレスでいいし…てか、外食じゃなくてもいいし。
てかー…
毎回、毎回おごってもらうのも申し訳ない。
貢がれてる関係性にも、何か落ち着かない。
「私が割り勘で払える金額にして欲しい…」
心の中で言ったつもりが、口に出して言ってしまった。