俺様ホストは 溺愛率100%
「はぁー…」
商店街を抜け、少し歩いた場所で出てしまった溜め息。
ドクン、ドクン。
あー…ビックリした。
今になって、心臓がドクンドクンと鳴っていることに気付いた。
「なんなの、あの人…」
10万だよ、10万!
私のバイト代、2ヶ月分!!
それをあんな簡単に、ぽんっと見ず知らずの女子高生に渡すなんて、どんな金銭感覚よ!
あり得ない!!
あと、若い子が皆ブランド物を欲しがると思うな!!
安くていいものは、沢山あるんだから!!
「もうっ…」
…と、思いながらも…
「…10万か…」
さっきまで握っていた封筒の感触を思い出し、ボソッと出てしまった。
「諭吉さんが10人か…はぁ…」
ぼやきながら溜め息をつき、学校へと向かった。