俺様ホストは 溺愛率100%
米俵を担ぐように肩に担がれ、途中ギャアギャア揉めながらも自宅アパート前まで送ってもらった。
ストン…
流星の肩から下ろされ、やっと地面に足がつきホッとする。
「さっき大人しく送られれば、怖い思いしなくて良かったのによ」
ふっと鼻を鳴らし、嫌味っぽく流星が言った。
「う…」
図星だが、流星も同じようなものだから何とも言えない。
「ほらよ。何かあったら電話してこい」
そう言いながら流星が胸ポケットから出したのは、ホストの名刺。
流星の名前の他に、携帯番号が書かれている。
「…」
それを流れで受け取ってしまったが、何かあったら電話してこいと言われても…と、戸惑う。
だって、つい数日前に出会ったばかりの人。
しかも、出会いは最悪の印象。
私はただの女子高生だし、目の前にいる流星はNo.1ホスト。
女子高生が、ホストのお客になんかなれないし…てか、お金なんか持ってない。
なのに、何でこの人は私に構うのだろうかー…
名刺を見ながらそんなことを考えていた顔を上げ、目の前にいる流星を見上げた。