俺様ホストは 溺愛率100%
渡された荷物をギュっと握りしめ、遠ざかって行く大樹の背を見つめた。
「…」
それにしてもー…
ギュっと握りしめている荷物に、視線を向けた。
大樹から渡されたのは大きな紙袋と、パンの良い香りがするどこかのお店の紙袋。
朝ごはんを買って来てって頼んだみたいだから、パンの香りがする紙袋はわかる。
けど、こっちの大きな紙袋の荷物は…
今から着る洋服だけにしては、重い。
…何が入ってるの?
手に持つ荷物をじっと見つめ、考えているとー…
「七海」
「!」
頭上からまた、流星の声が聞こえた。
「早く上がって来い」
さっきと同じ態勢で手すりに寄りかかり、手招きをしている。
…あ!!
そうだ!
流星の姿を見て、ハッとした。
「い…行きますから!!早く部屋に入って下さい!!」
腰にバスタオル一枚巻いただけの流星。
「早く!早く!」
その姿を見て肝心なことを思い出し、慌てて階段を駆け上った。
いつまでそんな格好で外にいるの!!?
ご近所さんに見られたら、本当にヤバいんだけど!!