俺様ホストは  溺愛率100%



渡された荷物をギュっと握りしめ、遠ざかって行く大樹の背を見つめた。

「…」


それにしてもー…


ギュっと握りしめている荷物に、視線を向けた。


大樹から渡されたのは大きな紙袋と、パンの良い香りがするどこかのお店の紙袋。


朝ごはんを買って来てって頼んだみたいだから、パンの香りがする紙袋はわかる。
けど、こっちの大きな紙袋の荷物は…
今から着る洋服だけにしては、重い。



…何が入ってるの?




手に持つ荷物をじっと見つめ、考えているとー…



「七海」

「!」


頭上からまた、流星の声が聞こえた。




「早く上がって来い」


さっきと同じ態勢で手すりに寄りかかり、手招きをしている。


…あ!!

そうだ!



流星の姿を見て、ハッとした。



「い…行きますから!!早く部屋に入って下さい!!」


腰にバスタオル一枚巻いただけの流星。


「早く!早く!」


その姿を見て肝心なことを思い出し、慌てて階段を駆け上った。






いつまでそんな格好で外にいるの!!?



ご近所さんに見られたら、本当にヤバいんだけど!!






< 96 / 120 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop