黒の殺し屋と白蓮の騎士との甘い異世界恋愛
味わったことのない感覚に、水音はまた涙を溢す。すると、シュリは「泣くな。その顔に弱いって言ってるだろ。」と言いながらも、キスを止めてくれない。
「水音……。」
「シュリ、もう聞かないで。」
シュリが言いたい事は、水音はわかっていた。
これ以上、深い関わりも持てば、水音は無色ではなくなり、白蓮になってしまうのだ。
けれど、水音はそんな事はもう気にしてはいなかった。
刻印で、生き方を変える必要はないのだ。シュリのように、自由に生きていけるとわかったのだから。
「水音、愛してる。離したくない。」
「離さないで。傍にいてね……。」
水音の言葉に、シュリはキュッと1度目を閉じた。すると、次の瞬間には、激しくキスを繰り返し、水音の服の中に手を入れて、水音を求めた。
あっという間に着ていた物を彼に脱がされると、そのまま身体中に口づけが落とされ、シュリのモノという証の赤い印がついた。
その行為が、嬉しくも恥ずかしくもあり、水音はギュっと目を閉じてしまう。
すると、耳元でシュリが「水音?しっかり俺を見てて。」と、色気を含んだ声でそう呟いた。
ゆっくりと目を開けると、鍛えられた体と綺麗な褐色のは肌が目に入った。
恥ずかしくなり、目を逸らそうとすると、シュリは水音の顔を両手で掴んだ。
「ダメだ。俺も脱いだんだから、恥ずかしくないだろ?」
「ますます、恥ずかしいよ。」
「大丈夫。そんな事、考えられなくしてやるから。」
「甘やかすんじゃなかったの?」
「………なんか、我慢出来ないかも。」
そういうと、シュリは激しく水音を求めて、抱き締めながらキスを身体中に落とした。
食べるように、溶けるように、ふたりはお互いに求めあい、名前を呼びあった。
幸せな感覚を感じながら、水音はシュリしか考えられなくなり、シュリを強く抱き締めた。