彼が隣にいる理由
「ご愁傷様」

「何言ってんのよ、文香も行くんだよ。デキることなら、言ってねってさっき言ってくれたもんね?」


何、その不気味な笑顔は・・・

あたしは盛大に、首を横に振る。


「無理無理!絶対、嫌!浮くの、確定じゃん」

「大丈夫よ。あたしも一緒だから」

「愛子には、彼氏が居るじゃない」


そんな場違いなとこになんか、絶対行きたくない!!


「お願い、文香。一生のお願いだから!!」


顔の前で手を合わせ、愛子は必死に頼み込む。

愛子のお願いなら、今までも何回も聞いて来た。

だけど、このお願いはちょっと・・・


「あたしを孤独死させないで」


孤独死って、大袈裟な・・・

でも結局、あたしは愛子に甘い。


「・・・今回、だけだよ?もう、一生行かないからね!!」


なんて、愛子のお願いを引き受けることになった。

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