彼が隣にいる理由
でも、そういうところが彼の良いところなのかもしれない。

自信満々な男なんて、ウザいし。

それから3人で話し込んで居たら、いつの間にかBBQの準備ができたようだった。

あたし、何も準備してないし。

悪いなぁと思いながら、輪に入り、テーブルを囲んだ。

そこには、もちろん彼の姿もある。

彼の両隣には女の子たちが陣取っていて、彼と楽しそうに話をしていた。

彼と一緒に住んでいるが、あたしは普段の彼を全くと言って良いほど知らない。

たまに買い物に行くことはあるが、基本は2人だけで過ごしていた。

興味がないと言ったら嘘になるが、あたしの知らない彼の世界に踏み込む勇気がなかった。

無駄に嫉妬したり、傷付きたくないあたしは臆病でズルい人間だ。

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