俺様王子?!☆second☆
それより、問題は香織だ。
香織にはアメリカ行きを話していない。どうしようか。
………いえない。
香織にだけは…。
同じ大学に受かったときは二人で喜んだ。
この間だって、また一緒に通えるのが嬉しいって言ってくれた。
もちろん、私も同じ気持ちだ。
だからこそ、言えない。
私の大親友で、一番何でも言えて…辛いとき、必ずそばにいてくれた。
それなのに…私は香織を裏切って…アメリカに行く。
裏切ったつもりなんてない。今でも…香織は大好き。
でも、私は香織より龍斗をとったのも事実。
香織に…あんなに喜んでくれた香織になんて言えばいいのか、分からない…。
お父様の部屋を出て、戸惑いつつ、香織に電話した。
「もしもし、香織??」
「美姫??どうしたの~??」
「今、時間ある??話したいことがあるんだけど…。」
「いいけど…あ、じゃあ私美姫ん家行くよ!」
「あ、でも今私龍斗の実家に住んでるから…わかる??」
「あ~大丈夫!大体は知ってるし、その辺に着いたらまた電話する~。」
「本当??いきなりごめんね??」
「いいって!じゃあまた連絡する!」
「うん。ありがとう。」