16歳と18歳
女子生徒は出て行った。するとすぐ男子生徒は起きた。
図書室からの景色は大して良くないけれど、手に顎を乗せてたそがれている。
「あの、ついさっきまで、リカコ先輩という方がきてましたよ。」と、忘れないうちに伝言しておく。「聞こえてたよ。俺起きてたんだけどね」と、男子生徒はニヤッとする。
やっぱり。
「あいつね、池田 李華子っていって俺の元カノ。もう別れたけど」と言って笑う。なんと返していいのか分からないので黙っていると、というか無視?してると、「あ、申し遅れました、俺、城野 冬馬って言います。3-5です。」また聞き流していると、「君は?」と。
「あー、阿迦石 雅です。」
と、少し不機嫌に彼女は答えた。
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