ふたりごと

はぁ、と一息ついて空を見上げた。

雨が降らなくてよかった。

もし雨が降っていたらクラスにいなくちゃいけなかっだろう。

さっきは恨みまでした神様に今度は感謝する。

神様もいろいろわがまま言われて大変だよね、と他人ごとのように思った。

ミルクティーを飲みながら朝は読めなかった小説を手にとる。

この小説はシリーズもので、小学生のころからずっと読んでいる。

高校生が読むような本じゃないかもしれないけれど、わたしにとっては大のお気に入りなんだ。

『あれー、隣の席の子だよね。

えっと、名前…教えて?』
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