小悪魔彼女×溺愛彼氏
あれから斗真に
先に帰ると連絡を入れて
1人で家に帰ってきた。


だって…
どんな顔して会えばいいか
分からない。


昔の私は、キスなんてただ
唇が触れる、それだけだった。


だけど、斗真と付き合って、
キスは想いを伝えあう
大切な行為の1つだって知った。


お互いの熱が全身を巡って
溶けてゆくような、特別な感覚。


でも、それは好きな人とするから。


彼としたキスは、何も感じなかった。
むしろ…不愉快だった。


ふとスマホに目を移せば
斗真からの不在着信と
数通のメッセージ。


『いきなりどうした?
なんかあったか?』


『時間で来たら電話ちょーだい。』


私の心は罪悪感でいっぱいだった。
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