小悪魔彼女×溺愛彼氏
ぼーっとしながら
”黙っていれば大丈夫なんじゃないか”
そんな最低な考えが一瞬頭を過った。


だけど、そんな事をしても意味がない。


言わなくちゃ…。
そう思うのに手が震えて
通話ボタンを押すことが出来ない。


そのまま私は、知らない間に眠っていた。


***


カーテンの隙間から入り込む
暖かな日差しで目が覚めた。


いつもならスッキリしていい朝のはずだけど
今日は違う。


時計を見ればまだ5時半だった。


制服のまま寝ちゃったから
しわしわになってて、
軽く伸ばしてからお風呂場へ向かった。


昨日の出来事、全部泡と一緒に
流れてしまえばいいのに。
排水口に吸いこまれていく
シャンプーをぼーっと眺めた。
< 244 / 306 >

この作品をシェア

pagetop