小悪魔彼女×溺愛彼氏
そうやって私にやりたいことを
やってくれる斗真は優しい。
こういうとこ好きだなって思う。


「美桜、体育用の上履き取り行くか。」


ん、と手を差し出されその手に
自分の右手を重ね歩き出す。


ふふふ、にやけちゃう。
だっていつも学校でなんて
手繋いでくれないんだもん。


「何にやけてんの。」


「だって普段学校だとこうやって
手なんて繋いでくれないでしょ?
だから嬉しくて!」


にっこり笑うと
何か難しい顔してる斗真。


「どうかした?」


「…学校でこうやって手繋ぎたいのか?」


だって。そんな事
あんな難しい顔で考えてたの?


「う~ん、出来れば?
でも斗真好きじゃないでしょ?
だからいいの!」


他の所で
たくさん愛されてるって
実感できるしね。
< 75 / 306 >

この作品をシェア

pagetop