俺の「好き」は、キミ限定。
「大した話じゃないなら、教えてくれたっていいのに……」
「えー、だってもう、何を話したかなんて忘れちゃったんだもん。っていうか美織ってば、あんまりしつこいとユウリくんにも嫌われちゃうよ〜?」
「な……っ、そ、そんなこと……!」
ニヤリと笑ったたっちゃんの言葉に、自分の顔が熱を持っていくのがわかった。
三人でカフェに行くまでは、散々、私とユウリくんのことを批判していたくせに。
たっちゃんはあれ以来、私たちのことに関して批判的なことを言わなくなった。
それは多分、あのとき私がトイレに行っている間に、二人の距離が縮まったからで……。
二人で、何を話していたんだろう?
私はどうして二人が仲良くなったのか理由を聞きたいだけなのに、はぐらかされてばかりで、理由を教えてもらえないんだ。