俺の「好き」は、キミ限定。
「……ミオ?」
「──っ、」
……あれ?
だけど、そう考えたら何故だが胸がチクリと痛んだ。
ユウリくんのことを好きだと言う女の子がいたら嫌だなんて──なんで、私、そんなこと……。
「やっぱり、少し休もうか?」
「え……あ、だ、大丈夫だよ! ペンギン、見よ!」
「うん。でも、俺もちょうど喉が乾いたし、二階にドリンクコーナーがあるみたいだから、少しそこで休憩しない? ペンギンは、またあとでも見られるし」
そっと微笑んだユウリくんは私の手を引いて、ドリンクコーナーへと向かった。
慌てて着いて歩くと、ユウリくんは先に空いている席へと私を座らせてくれた。
そして、また当たり前のように自分のお財布からお金を出すと、自分の飲み物と一緒に私の飲み物まで買ってきてくれて……。
「はい。どうぞ」
「ありがとう……」
差し出されたオレンジジュースを受け取って、前の席に座るユウリくんを見つめる。
すると、その直後──先ほど目にした女の子たちが斜め前の席に座っていることに気がついて、そのうちの一人と思いがけず目が合った。