俺の「好き」は、キミ限定。
 


「シラサカが俺のことが嫌なら、俺はもうユウリと友達でいるのもやめるから。顔も見たくないなら、もう二度と二人には関わらないって誓うよ」

「……っ、」

「だから、ユウリのことだけはもう一度ちゃんと考えてやってほしい。このまま俺のせいで二人が離れ離れになるなんて絶対に嫌だし、俺は二人には絶対幸せになってほしいから──っ!」


と、トウヤくんがそこまで言いかけたとき、強い風が私達の間を駆け抜けた。

驚いて顔を上げると視線の先には息を切らせたユウリくんが立っていて、思わず目を見開いて固まってしまう。


「……ふざけんなよ」

「ユウリ、くん……?」

「勝手なことばっかり言うなよ!!」


いつからそこにいたのか、ユウリくんはそう言うと真っすぐに私達のそばまで歩いてきた。

力強い目は静かに、トウヤくんを見つめている。

私はただ呆然と、その姿を見つめていることしかできなくて……。

 
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