俺の「好き」は、キミ限定。
「ミオ……本当に、それでいいの?」
私の真意を伺うように尋ねたのはユウリくんで、私は彼の言葉に応えるように力強く頷いた。
「……うん。だから、トウヤくんさえ良ければ……今度は、本当の意味での友達になれたら嬉しい」
あのときは、すれ違ってしまったけれど。
今なら私達は、本当の意味での友達になれるはずだと思うから。
「……こちらこそ、ありがとう。あのときは本当にごめん。それと……これからも、どうぞよろしく」
差し出された右手に、私は思わず笑顔になった。
その手を取ってそっと握り返せば、彼も同じように笑ってくれる。
「……ありがとう」
温かくて、大きな手。
思い出の中の彼と今の彼の笑顔が重なって、自然と頰を涙が伝った。