工業高校のイケメン達に愛されて【下】



「へっ…?」



い、今相葉くん、好きって言った…?


あたしが食べてるところを?!


フォークを持ったまま、硬直してしまう。


そんなあたしをよそに、相葉くんはパクパクとパスタを口に運んでいる。


あたしは、やっとの思いで口を開いた。



「も、もう、相葉くんってば…からかわないで…!」


「からかってなんかねぇよ。本当に思った。」



相葉くんはこんなふうにからかう人じゃないって、本当はわかってる。


普段は無口だからこそ、本心だけ言葉にしてくれる気がするんだよね。


そんな真っ直ぐなところに…あたしは照れてしまう。



「食わねぇの?冷めるぞ。」


「た、食べる!」



相葉くんはすでにパスタを平らげていた。


は、早い…!



「…俺、ずっとお前が食べてんの見てるわ。」


「えっ!や、やめて恥ずかしい…!」



頬杖をついてどこか楽しそうに、少し上目遣いであたしを見る相葉くんの表情に…ドキドキしてしまう。


調子が狂ってしまう。


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