工業高校のイケメン達に愛されて【下】
たとえ、それがお世辞だったとしても。
あたしは自分の頬が熱くなっているのを感じて、両手で覆う。
ちゃんとお礼言わなきゃ。
「あ、ありがとう…嬉しい!相葉くんの方こそ、衣装すーっごく似合ってるよ!!」
「ば、バカ…俺の方はいいんだよっ、このカッコすっげぇ恥ずいし…」
相葉くん衣装すごく似合っているのに、恥ずかしいなんて思ってるんだ。
でも、慣れない格好だし、あたしも恥ずかしいって思ったから、気持ちわかるな。
「…なんか緋奈ちゃんたち、付き合いたての初々しいカップルみたいになってるよ。」
はっ…。
あたしたちの様子を一部始終後ろから見ていた坂口くんが、肩を震わせてそう言った。
か、カップルって…坂口くん何言ってるの?!
「…魅斗、うるせぇ。余計なこと言うなよ。」
相葉くんはまたさらに顔を赤くして坂口くんを睨む。