工業高校のイケメン達に愛されて【下】
陸くんはなんの衣装を選んだんだろう。
きっと陸くんも衣装似合ってるんだろうなあ。
と考えていたその時、廊下からたたたた…という走る音がして、教室の扉が勢いよくガラッと開いた。
「ねーっ!!みてっ僕のコスプレっ!!」
扉を開けた主は陸くんで…って、えっ?!
「陸くん!?」
「あーっ緋奈ちゃんめちゃくちゃ可愛いっ!すごく似合ってる!僕とおそろいだねっ!」
元気よくあたしの方へ歩み寄る陸くんは…なんと、黒のメイド服を身につけていた。
デザインはあたしのものと同じで、色違い。
ロングヘアのウィッグまでかぶって、完全に女装男子だ。
陸くんは腰に手を当ててふんぞりかえってどこか自信満々に、みんなのことを見ている。
女装をした陸くんはとても似合っていて、やっぱり可愛い。
「へへーんっ、どうだ。僕可愛いでしょ!最初は着るの抵抗あったけど、なんか着てみたら意外としっくりくる!」