工業高校のイケメン達に愛されて【下】
いえーい!と声を合わせて陸くんとハイタッチ。
大体の他のクラスメイトも登校してきていて、いよいよ文化祭本番が近づいてくる。
どきどきと心臓の鼓動が早くなっていく気がする。
「ねえねえ、緋奈ちゃん。」
「ん?なに?陸くん。」
「本当は、こんな可愛い緋奈ちゃんの姿を他の男に見て欲しくないんだけど…僕がずーっと隣にいるから、変な男が寄り付かないように守るから!」
「…っ」
あたしを呼んだ陸くんがこそっとあたしに耳打ちをした。
思わず、顔が熱くなる。
「おい陸。俺らももちろんそのつもりだから。抜け駆けしなーい。」
「いったー!なんで耳打ちしたのに聞こえてるの…まさか地獄耳?」
坂口くんからチョップをくらった陸くんは頭を抑えて涙目でキッと坂口くんの方を見た。
本当…よく今の聞こえたね…。
相葉くんも滝本くんも坂口くんの言葉にうんうんとうなずいてくれた。
2人にも、陸くんの言葉は聞こえていたらしい…。