工業高校のイケメン達に愛されて【下】
あ、朝が早かったから…もしかしてまだ眠いのかな。
タキシード姿の滝本くんは、前髪をかきあげた髪型にセットしている。
すごくかっこよくて、あくびをしていても絵になる。
文化祭、一緒に楽しみたいから目覚まして欲しいなぁ。
あたしは滝本くんの座るテーブル席に駆け寄った。
「滝本くん!」
「あ?…なに。」
滝本くんの隣の椅子に腰かけると、少ししかめっ面をされてしまった。
「滝本くん、眠そう。もーすぐ文化祭はじまるよ!起きてー!」
「あぁ…俺朝弱いから…。てかお前、あんま近寄んな…。」
「え…」
近寄るなって…どういう意味…?
隣の席に座っているけど…そんなに距離を詰めているわけでもない。
不快にさせてしまった…?
とりあえず謝らなきゃ…?
「ご、ごめんね…。」
「……あ、その、ちげぇ。悪い…。」
…あたしが謝ると、今度は滝本くんがあたしに謝る。