工業高校のイケメン達に愛されて【下】
さすが横沢くんは、ムードメーカー的存在なだけあって、大勢をまとめるのが上手。
この文化祭準備期間で、何度そう思ったことだろう。
教室に掛けられている時計に視線を移すと、文化祭の開始時間まで、1分を切っている。
わわ、もう始まっちゃう。
あたしは午前中は店番だから、予め決めていたポジションへと移動する。
胸に手を当て、深呼吸をした。
キーーンコーーンカーーンコーーン…
深呼吸で息が吐き終わったところで、文化祭開始の時間を告げるチャイムが鳴った。
あたしは胸に当てていた手を下ろして、お客様を迎える姿勢で顔を前へあげた。
ガラッ!っと教室の扉が勢いよく開き、1番目のお客さんが来店してきた。
「「__いらっしゃいませ!」」
文化祭、スタート!!