工業高校のイケメン達に愛されて【下】



坂口くんのそのような笑顔は見たことないから、ちょっとびっくり。


他校生の男の子たちはその坂口くんの笑顔にもビビってしまったようで、商品を受け取るとそそくさと教室を出て行った。


その男の子たちを見て相葉くんが軽く舌打ちをした。



「…んだよ、大したことねぇな。」


「あ、あの…ありがとう相葉くん。」



次のお客さんを呼ぶ前にさっと相葉くんにお礼を言う。


ほんとに助かった…。



「…ん。すぐ呼んで。…助けるから。」



相葉くんはそういうと自分の持ち場に戻る。


坂口くんが「ナイス翔」といって相葉くんの肩を小突いていた。


あたしは再び次のお客さんを呼ぶ。


待たせてしまったお詫びをして、さっきまでと同じようにまたオーダーを取り始めた。


…思わず、相葉くんの言葉に胸がきゅんとした。


って、きゅんじゃないよあたし!!


…どうして、きゅん?


多分…そういってもらったのが嬉しかったから。


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