工業高校のイケメン達に愛されて【下】



陸くんが謝ることなんてないのに。


あたしは顔の前で手をぶんぶんと振った。



「いやいや!全然大丈夫だよ!あたしがなんとかしなきゃいけなかったところだったと思うし…」


「でも…」


「おーい陸。さっきも言ったけど俺らもいるんだから。そんな顔しない。」



眉を下げてどこか悔しそうな顔をする陸くんに、坂口くんがそう言った。


坂口くんの言葉に陸くんが頷く。


あたしは本当に気にしてないよ、と言わんばかりに明るい声で話題を変えた。



「それにしても思ったより大繁盛してるね!楽しいなぁ。」


「うんうん!僕も楽しい!」



陸くんが明るい声で返事を返してくれてほっとした。


坂口くんもうんうんと頷いてくれて、相葉くんは長い腕を天にあげ伸びをしている。


すると、あたしたちの目の前に疲労困憊した様子の滝本くんがよろよろとこちらへ歩いてきた。



「…た、助けてくれ…。」


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