工業高校のイケメン達に愛されて【下】
「ねー緋奈、みんな良い子たちじゃん。」
「ね?あたしの言った通りでしょう。」
「うんうん、しかもまじでみんなかっこいいし。びっくり。うちの学校にもあんなイケメンがいたらなあ。」
りりかちゃんは残り少ないタピオカをすすりながら羨ましそうに言った。
「1人だけさ、あんまあたしと話してくれない子いたけど。ほらあの子、相葉くん。」
りりかちゃんはお客さんにタピオカを手渡している相葉くんに目配せをした。
既にみんなのことを前から話しているので、ここにくる前からみんながどういう子かりりかちゃんは知っている。
だから相葉くんがなんでりりかちゃんとの会話に加わろうとしないのかも、知っている。
その理由は、りりかちゃんには詳しく話していないけどやんわりと伝えている。
「ああ、相葉くんね。」
「緋奈の言ってた通り無愛想な子だけど、緋奈に対する視線は優しいじゃん。なんか安心した!」
それ以外の子は言わずもがな、緋奈に熱い視線を送っている気がするけど〜!と、りりかちゃんは茶化すように続けて言った。