工業高校のイケメン達に愛されて【下】
なんでこんなこと…?
この状況がよくわからないけど…怖い。
震えが、止まらない…。
…とにかく、みんなのところに戻らないと。
離して、と横沢くんに言おうとしたその時、横沢くんが口を開いた。
「俺さあ、緋奈ちゃんのこと隣の席になったときからずっと好きだったんだよね。」
「へ…?」
「でもあの4人が邪魔で仕方なくってさぁ。よかった、2人きりになれて。はは…あははっ」
そうやって笑う横沢くんの目は、笑っていなくて。
クラスではいつも明るいムードメーカーの横沢くんの面影は…全くない。
「は、離して…!」
「はは、涙目になっちゃって本当にかわいいなあ。でも、離さない。」
抵抗しても、横沢くんの力にはびくともしない。
「なんで、こんなこと…っ」
「え…?なんでって、君が好きだから。あいつらから、力ずくででも奪ってやりたいから。」