工業高校のイケメン達に愛されて【下】



あたしはぺこりと頭を下げて、また視線を彼の目へと戻した。


目の前の滝本くんは、大きな目を見開いてなんとも言えない表情をしてる。


…ごめんね、ごめんなさい。



「本当にごめんね…っ!それに、文化祭のあとから今までも変な態度とっちゃって…」



あたしが謝ってまた頭を下げると、頭上から少し困ったような声が発せられた。



「あー…そんな謝んなくていいって。顔あげろ。」



あたしはその声に反応して再び顔を上げる。


自分の手汗がすごい。



「…返事してくれて…サンキュな。」


「…っ」



傷ついたような、痛そうな顔をしてなお笑う滝本くんの表情に、うるっと涙腺が緩んでしまう。


ダメだよ、あたしが泣いちゃ。



「変な態度とったとか、そんなの気にしなくていい。俺が急に告ったんだし、会話とかしづらくなるのが当然っつーか…。」


< 193 / 337 >

この作品をシェア

pagetop