工業高校のイケメン達に愛されて【下】
あたしがそう言うと坂口くんは、少し考えているような表情をしたけど、すぐにいつもの笑顔に戻って答えてくれた。
「俺はずっと家にいて暇だったから、特に普通だったかな〜。」
坂口くんは少し首を傾げて、大きな目であたしのことを見つめた。
「あれ、そうだったんだー?」
あの夏祭り以来、どこにも出かけなかったのかなあ?
なんて、まさかそんなわけないか!
ていうか、肩に陸くんの腕が回って恥ずかしさ上回って、歩きづらいのですが…。
「こら陸。そんなくっついてたら緋奈ちゃんが歩きにくいだろ。離れて離れて。」
「わあっなんだよ魁斗〜!」
あたしにくっつく陸くんを坂口くんが無理やり引き離した。
な、なんてベストタイミングなの、坂口くん…!