工業高校のイケメン達に愛されて【下】
隙間がないくらい、ぎゅっと。
そして中村が少し俺から離れると…彼女のはだけたワイシャツに目がいってしまった。
肌白…って、バカ俺、今はそれどころじゃねぇだろ。
見るな見るな、考えんな。
俺は急いで中村のワイシャツとネクタイを直した。
すると中村は、俺の体に腕を回した。
思わずびっくりしたけど、嬉しかったんだ。
俺もまた、中村をぎゅっと抱きしめ返した。
心地よかった。
…好きだよ。
けど俺のこの気持ちは、中村に伝わることのないまま…になってしまうかもしれない。
優介といい感じになっているのなら…なおさら伝わることはないんじゃないか。
…なんか一人でこうしてると、中村のことばっか考えてしまう。
気分転換に…外でも走ってくるか。
俺はベッドから体を起こして、さっと制服を脱ぎ黒のジャージに着替えた。