工業高校のイケメン達に愛されて【下】
「俺さ、実は緋奈に告ったんだよな。文化祭の日に。」
優介から突然そう言われて、俺は目を見開いた。
そしてその言葉で、文化祭のあと中村の様子がおかしかったことに納得した。
…なるほどな。
「へ、へぇ。」
俺は平静を装ったつもりだったけど、多分できてねえ。
告白の返事はどうだったのか…優介の表情からは全く読み取れねえ。
だけど意外にもあっさり優介がまた口を開いた。
「まあ…フラれたけどな。」
「は…?」
…まじか。
優介と中村もなんだかんだで仲良くしてたし、ふたりきりになっていたりしてたのに…フラれたってのは、少し意外だった。
じゃあふたりは、付き合ってないわけだ。
俺は優介にバレない程度に安堵した。
友人がフラれて傷ついているだろうに、安堵してる俺は嫌なやつだ。