工業高校のイケメン達に愛されて【下】
そして迎えた放課後。
教室内にはあたしと相葉くんのふたりだけ。
あたしは椅子ごと後ろを向いて、相葉くんの机を挟んで向かい合って座っている。
そしてその机には、福井先生が持ってきた大量のプリントたちがどーんと置いてある。
これを、2枚ずつホチキスでとめる作業をして欲しいんだって。
想像以上にすごい量、これは時間がかかりそうだあ…。
相葉くんとふたりきりなのにもかかわらず恥ずかしさを忘れて、目の前のプリントの多さに大きく口を開けた。
「はあ…これ、多すぎねぇ?」
「あたしも、そう思った!」
ため息をついた相葉くんにあたしはぶんぶんと首を縦に振った。
「まあ、やるしかねぇか…。」
「う、うん。そうだね、頑張ろ。」
あたしたちはそれぞれホチキスを手に取って、作業を始めた。