工業高校のイケメン達に愛されて【下】
ちらりと隣を見上げると相葉くんの綺麗な横顔が視界に入った。
それを見つめているだけでドキドキして、満たされるような気持ちになるよ。
今日もかっこいいなあ…。
「緋奈ちゃんたちさ、もうなんか恋人らしいことしたの?」
「へっ?!」
坂口くんの言葉に、あたしは反射的に大きく返事をした。
「こ、恋人らしいことって…」
「おい魅斗、中村に変なこと聞いてんじゃねえよ。」
あたしが首を傾げながら坂口くんに聞き返そうとしたのを、相葉くんが遮った。
相葉くんはほんのり顔が赤い。
「てかお前、まだ名字で呼んでるわけ。」
「あっ」
確かに滝本くんの言う通りで、あたしは思わずあっと声をあげた。
相葉くんからは、ずっと中村って名字で呼ばれてる。
あたしもずっと相葉くんって、呼んでる。
恋人らしいこと…お互いのことを名前で呼ぶこと?