工業高校のイケメン達に愛されて【下】



か、彼女…彼女。


そっか、あたし相葉くんの彼女なんだよね。



「な、なんでもねえ!」


「うわ〜翔、顔赤くなりすぎ!」


「赤くなってねぇし、陸ほんとうるさい。」



みんな、相葉くんのことをいじり倒している。


でも、相葉くんを傷つけることはしないような適度ないじりだから、場の雰囲気は和んでいる。


女の子が嫌いと言っていた相葉くんだから、こんなふうになるなんてみんな新鮮な気持ちなんだろうなぁ。



「ほーら、翔も名前呼んであげなよ?」


「えっ…」



そう促す坂口くんに、相葉くんは真っ赤な顔のまま眉をしかめた。


相葉くんは口をぎゅっと結んでしまった。



「…っ」



あたしでもわかるよ、多分相葉くんは恥ずかしがっている。


今までと違う呼び方をするっていうのは、結構緊張するものだよね。


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