工業高校のイケメン達に愛されて【下】
あたしにとって、はじめてのキス。
今のが…今のがキスなんだぁ…。
どうしよう、めちゃくちゃ恥ずかしいよ。
でも…なんだか、嬉しくて幸せ。
「んっ…」
また、甘いキスが降ってきた。
さっきみたいに一瞬じゃなくて、唇同士が重なったままで、時が止まったみたいだった。
重ねられた唇は、柔らかくてあたたかくて優しい。
癖になってしまいそう。
「緋奈…」
相葉くんは唇を離しては、あたしの名前を切ない穏やかな低い声で呼んで、優しくキスをしてくれる。
何度も何度も。
あたしは相葉くんの肩にしがみついて身を委ねた。
もっと、して欲しい…。
全身にビリビリって電流が流れているような感覚。
「ふ…っ」
唇が離れた次の瞬間、あたしはがくっと腰が抜けてしまって、コンクリートの地面にへにゃへにゃと脱力してしまった。