工業高校のイケメン達に愛されて【下】



あたし、翔くんにドキドキしっぱなしだよ。



「そ、そっかぁ…」



嬉しいのになんだか恥ずかしくて、曖昧な返事を返すしかなかった。


翔くんの指と絡んだ自分の指に力を込めて。


テストが終わったから、こんなふうに放課後2人で過ごせるし、土日も冬休みも会えるんだぁ。


ふふ、楽しみだなあ。


あたしがそんなふうに考えてマフラーの奥で口元を綻ばせたのは、翔くんには気づかれてない。


今日は、2人でショッピングモールをぶらぶらとすることになってるんだ。


学校の、翔くんの家の近くのこのあたりでいちばーん大きなショッピングモール。


夏休みに翔くんとばったり会ったあのショッピングモールだ。


歩いて目的地へ向かい、中へ入るとそこは高校生たちで溢れてた。


ちょうどどこの学校も期末テストが終わった頃だし、たくさんの高校生が遊んでいるのも頷ける。


< 232 / 337 >

この作品をシェア

pagetop