工業高校のイケメン達に愛されて【下】
あたし、翔くんにドキドキしっぱなしだよ。
「そ、そっかぁ…」
嬉しいのになんだか恥ずかしくて、曖昧な返事を返すしかなかった。
翔くんの指と絡んだ自分の指に力を込めて。
テストが終わったから、こんなふうに放課後2人で過ごせるし、土日も冬休みも会えるんだぁ。
ふふ、楽しみだなあ。
あたしがそんなふうに考えてマフラーの奥で口元を綻ばせたのは、翔くんには気づかれてない。
今日は、2人でショッピングモールをぶらぶらとすることになってるんだ。
学校の、翔くんの家の近くのこのあたりでいちばーん大きなショッピングモール。
夏休みに翔くんとばったり会ったあのショッピングモールだ。
歩いて目的地へ向かい、中へ入るとそこは高校生たちで溢れてた。
ちょうどどこの学校も期末テストが終わった頃だし、たくさんの高校生が遊んでいるのも頷ける。