工業高校のイケメン達に愛されて【下】
そして、もうすぐクリスマス。
ショッピングモール内はどこのお店も全体的にクリスマスの装飾で華やかになっていて、広場には大きなツリーが飾られている。
ツリーはカラフルなライトがぽわぽわと光っていて、広場を通る人みんなが足を止めてツリーを見上げる。
あたしたち2人も広場にたどり着いて、大きなツリーを見上げた。
「…綺麗だなぁ。」
「…だな。」
ぼそりとつぶやいたあたしの声に反応してくれた翔くんも、ツリーに夢中になっていた。
クリスマス…好きな人と迎えるのは初めて。
クリスマスは、恋人と2人で過ごしたいよね。
あたしたちは、クリスマスのことはまだ何も話していないんだけど。
ああでも、クリスマスイヴは_____。
気がついたら目線を下に落として考え込んでいたんだけど、翔くんの声でハッと我に返る。
「緋奈?」
「あ、うんっ!なに?」