工業高校のイケメン達に愛されて【下】
せっかく2人で出かけられてるんだから、食べることだって思いっきり楽しみたい。
ハンバーガーの包み紙を広げると、パティの香ばしいいい香り。
その匂いを堪能してから、ハンバーガーにかぶりついた。
…おいしい!
自分の頬が緩むのがわかった。
「おいしいっ!」
「ふ。…そっか。」
あたしを見て微笑んだあと、翔くんもハンバーガーにかぶりついた。
翔くんもおいしそうにもぐもぐと口を動かしている。
それがなんだか…すごくかわいく見えた。
それを言ったら翔くんに怒られちゃいそうだから、黙っておこうかな。
このハンバーガーがおいしすぎて、ぱくぱくと食べてしまう。
食べられるかな?なんて心配することなかったみたい。
あっという間にハンバーガーを平らげた翔くんに続いて、遅れながらもあたしは最後のひとくちを放り込んだ。
その様子に、翔くんはちょっと驚いた表情であたしを見つめていた。