工業高校のイケメン達に愛されて【下】
にこにこ笑顔の私服姿の緋奈が、こちらへ駆け寄ってくる。
…私服姿だ。
かわいらしい緋奈の姿に、戸惑う自分がいた。
前に一度、夏休みに私服姿を見たことがあったけど。
目の前に立つと、嬉しそうに緋奈が俺を見上げた。
俺も…頬が緩んでしまう。
「おまたせっ!翔くん!」
「ああ。…誕生日おめでとう。」
「へへ、ありがとうっ!」
今日の緋奈は、いつにも増してめちゃくちゃかわいい。
…ってこれ、この前テスト終わりに出かけた時に買っていた服じゃねぇか?
緋奈が買っていたのはボリュームのある袖のオフホワイトのニットに、ブラウンのチェック柄のミニスカート。
俺が思わずかわいいと、褒めたやつだ。
今はその上に、コートを羽織っている。
「この前買った服、やっぱ似合ってんな。」
「えっ…へへ、覚えてくれてたんだ。ありがとう。」
緋奈は、照れくさそうに笑った。
…けど、ミニスカート…。