工業高校のイケメン達に愛されて【下】
似合っているとは言ったけど…いや、実際めちゃくちゃ似合ってるけど。
すげぇ寒そうだし、なんか…すれ違う他の男どもに見られるんじゃないかと、ハラハラする。
「…足、寒そう。」
「ふふ、大丈夫だよ。この服着てるの、翔くんに見てもらいたかったの。」
「…………。」
なんだよ、それ。
本当、かわいすぎるから…。
「…他の男に、見てほしくない。」
「え、ええっ?そんな心配いらないよっ!誰も見ないって!」
…アホ。
マジな顔で否定してるけど、誰も見ないわけないだろ。
お前、自分の容姿の良さに気づいてないんだよなぁ…。
けどこんなの、ただの俺の…ガキっぽい独占欲だよな…。
俺の家に着いたら、思う存分独り占めする。
いや、外にいる間も…だけど。
「…行くか。」
「うん!」
ジャケットのポケットから左手を出して、緋奈の手を取った。