工業高校のイケメン達に愛されて【下】
緋奈は息を荒げ瞳をうるうるとさせて、不思議そうに俺を見つめて首を傾げている。
「はぁ…っ、翔くん…?」
「…ごめん、緋奈。」
不思議そうな表情の緋奈の背中に腕を回し、抱き起こした。
そのとき、緋奈の体がかすかに震えていることに気がついた。
俺に身を委ねてくれてるだなんて思ったけど…違ったかもしれねぇ。
1人で突っ走った俺の中で罪悪感が生まれた。
「あ、あのね翔くん…っ!」
「…ん?」
「こういう…大人なことするのは自然なことだよって、りりかちゃんが言ってたの…!」
少し焦ったような顔で、友人の名前を出した緋奈。
ああ…川嶋か。
…緋奈にそんな話したのかよ…。
「けど…お前、怖いんだろ?」
震える緋奈の肩にそっと触れる。
緋奈は震えている自覚がなかったのか、目を見開いた。
「あ、えっと…。」