工業高校のイケメン達に愛されて【下】



「はあ…」



相葉くんから漏れたため息。


せっかくワックスで綺麗にセットしてある髪を、片手でわしゃわしゃとかいている。


始業式で体育館に行くのが嫌なのかな…?


そんな相葉くんの後ろをついていって、教室の後ろの隅っこで集まっていた陸くんと坂口くんと滝本くんの元へと向かった。



「お、翔に緋奈ちゃん。そろそろ体育館向かうか?」


「めんどくせぇなぁ〜。参加しねぇとダメなのかよ。なあ魁斗?」



あたしたちが揃ったので体育館へ行こうと提案した坂口くんに、滝本くんが本当に面倒そうな表情でそう言った。



「一応行かなきゃダメだろ。ほら行くぞ優介。」


「そーだよ優介っ!そんなに面倒なら魁斗に引っ張られていきなさいっ!」


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