工業高校のイケメン達に愛されて【下】



どこか申し訳なさそうに眉を下げている緋奈に、口元が緩んでしまう。



「でも、我慢…。」


「我慢?」



まさか川嶋のやつ、俺が我慢してるとか緋奈に言ったのか。


緋奈、真に受けてるだろうが…。


我慢してないっていうのは…嘘になるけど。



「俺のことは気にすんな。緋奈のペースに合わせるよ。それに俺…今まで女に興味なかったからそういう知識とかリスクとか、あんまよくわかってねぇし…。」



押し倒しておいて、このカミングアウトはまじで恥ずい…。


今日は、理性を保つよう必死だったのに。


理性に負けた自分に、激しく後悔した。



「俺、緋奈が大事だから、後悔したくないから…。…ゆっくり、進もう。」


「…うんっ!」



俺の言葉に緋奈は深く頷いて、俺の腕にぎゅっと抱きついた。


…………。


柔らか…じゃなくて。


いや、当たってるから…。


緋奈は、背は小さいけどスタイルがいい。


ああ本当…無意識でこういうことしちゃうんだよなこいつは。


< 290 / 337 >

この作品をシェア

pagetop