工業高校のイケメン達に愛されて【下】



まるで、あたしの全てを包み込んでくれるかのような触れるだけの優しいキス。


指を絡め繋いだ手に、ぎゅうっと力を込めた。



「んっ…」



何度も角度を変えて…降ってくる翔くんの唇。


柔らかくて少し湿っぽくて、なんだか心地いい。


体に電流が走ったように、ビリビリとした感覚に襲われる。


けど…ずっと唇を塞がれていて、苦しくなってきた…!


翔くんは、苦しくないのかな…?



「ん……は…っ」



息が続かなくなりそうで、少し口を開け吐息を漏らした瞬間に。



「んん…っ!」



あたしの唇を割って、深い深い…もっと苦しくてドキドキするキスが降ってきた。


さ、さっきのキス…って…!



「…ぁ…んっ…」



体中を駆け巡る電流のような感覚は、さっきの比じゃない。


翔くんはいつの間にか、あたしの後頭部にがっちりと腕を回していて。


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